トップ

 時事問題に戻る


 続き1 :空爆開始、第2報〜第3報

 続き2 :地上作戦開始、第4報〜第5報

 続き3 :第6報〜第7報。
      このページにタリバンと北部同盟へのリンクあり。

 続き4 :第8報〜第9報・補遺

 10年後 :オサマ・ビンラディン殺害


  <特集��>

 『世界を震撼させた2001年9月11日』

 以下の報告(1〜9報)は、
 私が記述した日付による。

 第1報2001・10・13 8:40

 昨日の日本の新聞報道によると、
 現地11日FBIが
 「米国内外の権益に対するテロが
 数日内起こるおそれ」と声明、
 ワシントン等厳戒態勢に入ったという。

 つい、さっき、日本のテレビ報道では、
 ニューヨークのNBC本社(?)など数社に、
 <何か白いの粉>の入った郵便物が送られてきて、
 その粉に触った人がいる。
 これは、フロリダ州で起こった「炭疽菌」感染、
 死者1名という報道と重ね合わせると、
 今回の事件は、米国メディアを狙った
 「生化学(バイオ)によるテロ」(?)ではないか、と。

 さて、「9・11」の状況を検証してみよう。

 9月11日、現地8:45
 米国の経済繁栄の象徴
 「世界貿易センター・ツィンタワービル」の
 北ビルに旅客機が突撃、
 さらに、
 9:15、南ビルに再度突撃。


 


 この日、日本では、
 台風15号が関東に上陸、正午前に都心を直撃した。
 数日前からの「狂牛病」関連ニュースの続報に関心があって、
 夜、私がテレビをつけたとたん、
 <ニューヨークの惨劇>が今日のトップとなった。

 ニューヨーク(米国東部時間)と日本では、時差11時間。
 日本の午後10時は
 東部時間午前9時(例の日付変更線があってややっこしい)。
 だから逆に言えば、時差13時間か。

 ニューヨークの朝の快晴のなかを、
 ツィンタワービルの<南ビル>に、
 機首を回転させて突っ込む(突撃する)
 旅客機の映像を繰り返し、繰り返しビデオで流す。
 その映像を茫然と見ていると、
 やがてペンタゴンにも突っ込んだ、
 さらに、他に墜落した旅客機があり、
 計4機のハイジャック。
 他にもあって計11のハイジャックや
 未遂という情報も流れていた。

 映画の一場面を見ているような鮮明な映像、
 南ビルに機首を旋回させて突撃する旅客機。
 さすが第1撃となった<北ビル>の映像はない
 (米国メディアもさすがこれは撮れなかった)。


 そうこうするうちに、
 ニューヨーク在勤の義弟から国際電話。
 「ニューヨークのビル、ペンタゴンもやられた。知ってるか」と。
 普段冷静な義弟の、
 かなり興奮した様子が電話からも伝わった。


 この映像を見るにつけて、
 わが日本の「カミカゼ特攻」とダブる。
 カミカゼ特攻には、
 敵艦船の圧倒的な弾幕をかいくぐりながら敢行した
 暗いイメージがあるが、
 しかし、この明るいイメージは何だろう。
 全く警戒のない(繁栄に慣れた)米国の明るいイメージと、
 何となくダブる。
 米国メディアは、
 この映像を絵空事のようなイメージ(バーチャルイメージ)で
 配信し続けたのではないか。


 一夜が明けて、職場の同僚の話によれば、
 (私は12時前に寝てしまった)
 テレビではその後もさらに鮮明な映像、
 つまり、ビルから吹き飛ばされるか、
 飛び降りるかする人々の姿が放映された、という。
 この同僚は心優しき人で、
 ついにテレビを見るに忍びないと切った、と語る。

 飛び降りる人々


 また、惨事の現場(がれきの山)から
 とにかく逃げ延びようとする人々。

 


 他の同僚によれば、義弟の夫婦がニューヨーク在住で、
 子供を預けていた保育園が何とセンタービルのすぐ近くであった。
 子供の安否が一時不明でパニックに陥ったが、
 保育園から避難する子供たちと、
 一刻も早く子供を引き取りたいと保育園に向かっていた両親が、
 偶然、フェリーで遭遇・再会できた、という。良かった!

 ニューヨークの地下鉄等の交通機関は止まり、
 マンハッタン島をフェリーだけが運行していたらしい。
  *その後の話では、近日中にこの保育園も再開されるとのこと。
   この間、日本から母親を呼び寄せて子供の面倒を見てもらっているらしい。
   単身おばあちゃんが孫の面倒を見にアメリカに渡る、とは。


 新聞によると、ツィンタワービルの事件前後の状況。

 ビルの状況


 ブッシュ大統領
 訳のわからない大統領選挙結果で、
 (当時、日本でも騒がしく報道されていた)
 当選した共和党・ブッシュ・jr大統領は、
 「凡庸」と米国で評されてのだが、
 今や「賢明」な大統領となったらしい(支持率90%という)。
 ただ、映像を見ると、
 ツィンタワーへの第2撃(南ビル)を側近から知らされた瞬間、
 どこかの小学校訪問中の
 彼の「びっくりした」様子(<うわのそら>という風情)を見ると、
 <即座に決断する大統領というイメージ>から
 かけ離れていることは確か。
 その後、ブッシュの会見第1報によると、
 テロリストを「あの人々」という表現で非難したらしい。
 「人々」(英語原文はピープルか?)という表現が物議を醸し、
 側近グループ(選対グループ)=ブッシュ・マフィアが、
 急遽、<報復だ!戦争だ!>というシナリオに代えた、という。

 後は、<報復・戦争>シナリオに応じて、
 西部劇の「WANTED」という発言があり、
 (「生死にかかわらず」裁く。ないしは懸賞金を出す)
 さらに「十字軍」発言となった。
 これらの発言は、
 議会演説や大統領声明など公式の発言以上に、
 ブッシュの本音を語っていると言えよう。

 「WANTED」。
 西部出身の彼らしい発想で、
 悪玉オサマ・ビンラディンを西部の無法者と同一視。
 「十字軍」。
 まさに、イスラム教徒からは<総スカンを食う>はず。
 中世西欧の十字軍を持ち出せば、
 ビンラディンばかりでなく、
 他の穏健派といわれる組織・国家にも
 「聖戦(ジハード)」を正当化する根拠を与える。

 9月16日のこのブッシュ発言が、
 米国との交渉の道を探っていたイラン政府を硬化させたという。
 思わぬ悪評を受けて、早速、失言撤回。
 ブッシュ、あるいはブッシュ・マフィアは、
 イスラム教徒との融和に転換した。
 しかし、この発言は、
 ビンラディンにとって格好のジハード呼びかけ材料を与えた。
 そして、彼ばかりでなく
 イスラム過激派にジハードの固い信念を植え付けたのでは。

 「一度言ったことは取り返しがつかない」ということは、
 個人の人生にも無いわけではない。


 <同時多発テロ事件後>

 米国はオサマ・ビンラディンと
 彼の武装組織「アルカイダ」が犯行に及んだとして、
 アフガニスタンのタリバン政権に彼の引き渡しを要求した。
 タリバン側は、確実な証拠があれば、
 米国にではなく<イスラム法による裁判>に引き渡す、と回答。
 米国は、彼による「犯行の確実な証拠」をつかんだ、としながら、
 その証拠については
 今だタリバン政権に開示していないようだ。

 米政府は英国や独仏などNATO諸国、
 また日本にその証拠らしきものを伝えた。
 NATOは、いち早く、
 集団的自衛権の発動による米国支援を決定。
 また、日本では、
 小泉首相が「武力行使以外の手段」で支援すると約束し、
 国会に「テロ対策特別措置法案」と
 「自衛隊法改正案」を提出している。

 小泉首相が国会で米国から知らされたと説明した
 「証拠らしきもの」は、
 (秘密とされ開示されない部分もある)
 これまで報じられていたいわゆる<状況証拠>の類で、
 「たしかな証拠」と言えるものではないようだ。
 したがって、
 タリバン政権を納得させるにほど遠い内容で、
 タリバン政権が求めた「確たる証拠」にならない。

 事件後の、<報復だ!戦争だ!>と
 ファナティックなブッシュ大統領の姿勢と、
 「WANTED」やら「十字軍」発言のなか、
 米政府がタリバンに突きつけた要求は、
 ほとんど「無条件降伏」の要求に等しい。
 ぐずぐずせずにビンラディンを差し出せということ。
 これでは、タリバンの後ろ盾のパキスタンが、
 いくら自己の影響力をもって
 タリバン政権の最高指導者オマル師を説得しようとも
 ほとんど無駄であったようだ。


 私は、事件後、
 オサマ・ビンラディンと
 その武装組織「アルカイーダ」(「基地」の意味)について、
 新聞報道などを読み、
 <ビンラディン師>がソ連のアフガニスタン侵攻に際して
 <ムジャヒディン(イスラム戦士)>として参加。
 また、湾岸戦争の際には
 米軍のサウジアラビア駐留に怒り、反米姿勢を強めた、と知った。

 このイメージからは、
 彼が単なるテロ組織の<親玉>というより、
 まさにイスラム原理主義運動の指導者の一人で、
 タリバン政権の指導者オマル師と精神的・思想的にも
 (オマル師は彼を客人として遇しているようだ)
 密接な間柄にあることがわかった。

 サウジアラビアの富豪一家の出身である彼が、
 自分の資産を投じてゲリラ組織を作ることと、
 石油成金などのサウジアラビアの王族や富豪たちが
 優雅に過ごすこととを比較すれば、
 貧しいイスラム民衆が
 彼を<ジハードのヒーロー>と思うのは無理からぬこと。

 こうしてみると、
 米政府に「無条件降伏」の最後通牒を突きつけられて、
 オマル師が「ハイそうですか」と
 ビンラディンを差し出すことはない。
 むしろオマル師やその他のタリバン指導者たちを怒らせるだけ。
 誇り高いイスラム教徒ばかりではなく、
 このような屈辱的な条件を突きつけられたならば、
 誰しもが「敗北を覚悟しても戦闘も辞さない」
 という気概を持つことになる。

 タリバンに対して
 <交渉しない。要求を呑め>という米政府は、
 <タリバン包囲網>を結成するために、
 パキスタンはじめサウジアラビアなどのイスラム諸国へも
 強力に外交努力を展開している。
 日本政府までも、イスラム諸国に特使派遣を行っている。



 トップへ戻る